映画「沈黙ーサイレンスー」、遠藤周作の小説「沈黙」をマーティン・スコセッシ監督が映画化した。
2時間42分という長編作なので、途中寝てしまったらどうしようと不安だったが、会話の意味を考えたり、きつい映像もあり、「あ、あの役者さんが出てる!」とか人探しをしていたら、集中が途切れることなく、長く感じることはなかった。
日本人が書いた作品を、外国人監督が日本の風景(撮影場所は日本ではないらしい)をバックに、神父役のみ外国人であとはほぼ東洋人というキャストで撮っている。
外国人監督が、おそらくご本人とは違う(推測ですが)土壌の宗教の問題を取り上げて、日本人が違和感なく見れる映画にまとめあげるってなかなかできることではないだろう。
キチジローの目が印象的だった。
イッセー尾形の演技や英語がちょうどいい具合で、全体を重すぎず軽すぎずにしていたと思う。
宗教の問題だけじゃなく、何かにこだわりを持つと、なかなかそこから状況を変えることができなくて、石のように固まってしまうことがある。
大事なことは何なのか。
「信仰の壁、こだわりの壁を突き抜けて、今目の前で苦しんでいる人のために行動する」
そうした結果は、どの宗教の神様だって、誰だって、怒りはしないだろう。
そう考えてしまう。
他国の人々はどう感じるのだろう。
この映画、外国人の感想を聴いてみたい。